血液検査室

検査室の紹介

血液検査室では血球算定検査・白血球百分率、凝固・線溶検査、骨髄検査、細胞表面マーカー、造血器腫瘍遺伝子検査などを担当しています。依頼件数は血球算定検査が1200~1500/日、凝固・線溶検査が400~600/日ほどです。そのうち7割は診療前検査であるため、血球算定検査は採血後30分、凝固・線溶検査は1時間で報告しています。迅速かつ正確に検査を行うためには分析機器の整備や個々の血液学・病態知識の向上に努めることはもちろん、担当者間のコミュニケーションや情報共有といったチームワークも重要と考えています。
また一方で、機械では分類できない白血球百分率や骨髄検査は目視で分類を行うため、異常細胞を見逃すことのないよう注意深く観察することが重要です。それぞれの病態に合わせた特殊染色や細胞表面マーカー、造血器腫瘍遺伝子検査を同時に実施できる体制を整え、それぞれの結果から検査医が報告書を作成し臨床医へ提供しています。
さらに、院外検査実施が困難である溶血検査や血小板凝集能検査などの凝固特殊検査にも対応しています。稀な検査ではありますが他では実施できないため診療・診断に貢献しています。
その他、出血時間検査で外来・病棟へ出向し患者さんと接したり、骨髄採取時に医師のアシスタントとして標本作製や検体分注を行うこともあり、多種多様な業務内容となっています。
血液検査は検査学の基礎であるため毎年研修の技師が配属されますが、熟練した技術・経験を要する検査項目もあり、熟練者から若手まで幅広い人員が15名ほどで日々奮闘しています。