検査相談室

検査室の紹介

 検査相談室は、診療側からの相談および診療支援を行う部署として1998年12月開設しました。医療スタッフを対象に検査に関するあらゆる質問、相談を受け付けています。また、検査部から診療側への連絡も検査相談室から行っています。現在は担当医師2名、臨床検査技師3名(他部署と兼務し半日ずつ交代)で担当しています。検査の依頼方法や項目情報、臨床的意義などは技師が対応していますが、検査結果の解釈、コンサルテーションなどは医師が対応することがあります。
項目情報や相談内容は、ファイルメーカーを用いてデータベースを構築し、問い合わせ時に簡単に検索して対応できるようにしています。また、項目情報のデータベースは電子カルテ上の院内イントラネットから閲覧可能であり、そのデータベースの管理も行っています。

相談内容

  • 検査の依頼方法
    電子カルテからの検査オーダ入力の方法や、採取容器の種類
  • 測定法、基準範囲などの検査項目情報
  • 検査結果の解釈や、コンサルテーション
  • 検査部に対する要望

診療側への連絡内容

  • 異常値の至急連絡
  • 病態や投薬などの確認
  • 検体採取状況の確認

質問、相談例

Q:先天性疾患の染色体検査のオーダ方法は?
A:電子カルテの「オーダ」→「平日時間内検査」→「遺伝子検査」画面に「先天性疾患染色体検査」の項目があります。専用依頼用紙と一緒に提出して下さい。(電子カルテの画面を見ながら案内しています)
Q:ANP、BNPの半減期は?
A:ANPは2~3分、BNPは19分です。
 (参考資料:異常値の出るメカニズム)

Q:QFTの結果が判定不可となっているが、どのようなことか?
A:陽性コントロールが低値のため判定不可と報告されました。
QFT検査は、抗原非特異的にリンパ球の活性化させてサイトカインを産生するマイトジェンを陽性コントロールの刺激として用いています。この陽性コントロールで、あるレベル以上にインターフェロンγが検出されなければ、抗原刺激以前の問題としてリンパ球機能が弱く、抗原特異的なインターフェロンγ産生の有無を評価することは難しい、という考え方に基づき陽性コントロール低値では「判定不可」としています。

Q:β-Dグルカンが偽陽性となる因子は?
A:セルロース系透析膜を用いた透析、製造行程でセルロース膜を利用している血漿分画製剤や、アミノ酸製剤、ガーゼの使用、キノコを原料とした健康食品、塗り薬などのグルカン製剤などが偽陽性となる要因です。

Q:アルカリホスファターゼが急に高値となった。どのようなことが考えられるか?
A:小児の場合は一過性にアルカリホスファターゼ高値となることがあります。原因は不明ですが、ウイルス感染などで起こると言われています。 この場合、アイソザイムパターンではα1~α2間に泳動されるので、アイソザイムを検査して確認してください。

相談件数、および診療側への連絡件数(2012年度)

年度 2012 2013
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
合計 187 199 208 182 180 144 153 157 167 131 138 147
検査依頼方法 133 140 156 128 133 103 97 112 123 80 86 94
項目情報 32 30 23 34 22 18 30 11 19 17 30 20
結果解釈
コンサルテーション
9 18 12 11 18 10 9 19 11 17 8 8
その他
(検査料・臨床研究など)
13 11 17 9 7 13 17 15 14 17 14 25
診療側への連絡 35 55 42 27 40 47 60 45 38 33 53 25

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