主要検査項目の基準範囲 (平成28年10月1日現在)

血液検査1

検査項目名 基準範囲および臨床判断値 この検査で何がわかるか
末梢血検査(CBC)    
白血球数(WBC) 3.5~8.5×103/μL 血液の細胞成分のひとつで白血球の数を表すものです。白血球は主に感染防御や免疫を担当する細胞で、身体の状態により変動が見られることがあります。
赤血球数(RBC) M:4.3~5.7×106/μL
F:3.7~4.9×106/μL
血液の細胞のひとつで赤血球の数を表すのが赤血球数です。血色素(ヘモグロビン)は赤血球の中にある蛋白で、酸素を運搬します。またヘマトクリットは赤血球が血液に占める体積の割合を表します。いずれの項目も貧血かどうかを知る上での重要な目安になります。
血色素量(HGB) M:13.5~17.0 g/dL
F:11.5~15.0 g/dL
ヘマトクリット(HCT) M:40~50 %
F:35~45 %
平均赤血球容積(MCV) 83~100 fL 赤血球数、血色素量、ヘマトクリット値からの計算値です。赤血球の大きさや血色素の濃度などを示す指標であり、貧血が認められた時にその原因を推測するのに役立ちます。
平均赤血球血色素量(MCH) 28~34 pg
平均赤血球血色素濃度(MCHC) 32~36 g/dL
血小板数(PLT) 150~350×103/μL 血液の細胞のひとつで血小板の数を表すものです。血小板は出血したときに血を固め、止める働きをします。
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) 23~36 秒 出血したときには、血液が固まり止血されます。この働きを調べる検査で、血液が固まるまでの過程の異常を調べます。血液を固めたり止血させる物質は、肝臓で作られるため肝臓の機能を調べる時にも検査します。また、プロトロンビン時間は、ワーファリン(ワルファリン)の治療効果の判定に重要な検査です。
プロトロンビン時間(PT) PT 70~140 %
INR 0.80~1.20
フィブリノゲン量(FNG) 160~380 mg/dL
フィブリノゲン、
フィブリン分解産物(FDP-P)
5.0 μg/mL未満 血管の中で血液が固まり血栓が出来た場合、それを溶かそうとする作用が働きます。その時に作られた物質を測定する検査です。
各種血栓症の診断や血栓溶解療法などの効果判定に重要な検査です。
Dダイマー 1.0 μg/mL未満

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血液検査2

検査項目名 基準範囲および臨床判断値 この検査で何がわかるか
血糖(GLU) 80~110 mg/dL 血液中のブドウ糖の値を示します。食事により変動します。基準範囲は空腹時のものです。
ヘモグロビンA1c(HbA1c) 4.3~5.9 %(NGSP) 採血時よりさかのぼって1~2ヵ月間の血糖のコントロール状態を反映します。2012年4月1日以降国際標準であるNGSP値へ変更しました。
グリコアルブミン(GA) 11.7~15.8 % 採血時よりさかのぼって2週間ぐらいの血糖のコントロール状態を反映します。
尿素窒素(UN) 8~20 mg/dL 腎臓の機能をみるための検査です。
クレアチニン(CRTNN) M:0.7~1.1 mg/dL
F:0.4~0.8 mg/dL
尿酸(UA) 3.0~7.0 mg/dL 痛風や尿路結石などのなりやすさの指標です。腎臓機能の低下でも増加します。
ナトリウム(NA) 136~145 mEq/L 体内の水・浸透圧や酸塩基平衡の調整に重要な役割をしている成分です。
カリウムは神経や筋肉の興奮性の維持や心筋の活動に重要な作用を持ってます。
カリウム(K) 3.6~4.8 mEq/L
クロール(CL) 99~107 mEq/L
カルシウム(CA) 8.5~10.2 mg/dL 骨、歯の成分であるとともに、神経や筋肉の興奮性にも関係する成分です。
総コレステロール(TC) 135~240 mg/dL 動脈硬化と関係する成分です。
中性脂肪(TG) 30~150 mg/dL
HDL-コレステロール
(HDL-C)
40~100 mg/dL 善玉コレステロールとも言われ、動脈硬化を防ぐ作用のあるコレステロールです。
LDL-コレステロール
(LDL-C)
60~139 mg/dL 悪玉コレステロールとも言われ、動脈硬化をきたす原因となります。
C反応性蛋白(CRP) 0~0.35 mg/dL 炎症があると上昇する蛋白です。
総蛋白(TP) 6.7~8.2 g/dL 血清中のタンパク質の濃度です。
アルブミン(ALB) 3.9~5.2 g/dL 血清蛋白のひとつであるアルブミンの濃度です。栄養状態や肝臓の機能の指標とされます。
総ビリルビン(TB) 0.4~1.3 mg/dL ビリルビンは赤血球が破壊されてできたヘモグロビンに由来する色素です。これが高値となると黄疸として現れます。DB、IBはビリルビンの種類を分けたものです。
乳酸脱水素酵素(LD) 120~220 U/L LDHは種々の臓器の細胞に含まれる酵素で細胞の傷害をみる検査です。
アスパラギン酸アミノ基
転移酵素(AST)
10~35 U/L ASTは肝臓、心臓、筋肉などに存在し、ALTは主に肝臓に存在する酵素であり、これらの臓器の傷害をみる検査です。
アラニンアミノ基
転移酵素(ALT)
5~40 U/L
アルカリフォスファターゼ(ALP) 100~320 U/L 胆石や胆汁のうっ滞など肝胆道系疾患、あるいは骨疾患の指標となります。成長期の小児では高値を示します。
γ-グルタミルトランス
フェラーゼ(γ-GT)
M:10~90 U/L
F: 5~40 U/L
肝胆道系疾患の検査ですが、飲酒や肥満との関連があります。
コリンエステラーゼ(CHE) 200~460 U/L 肝臓での蛋白合成機能と関連する検査です。
アミラーゼ(AMY) 42~121 U/L アミラーゼは膵臓、唾液腺などから分泌される消化酵素でこれらの臓器の傷害をみる検査です。
クレアチンキナーゼ(CK) M:60~250 U/L
F:50~170 U/L
骨格筋、心筋など筋肉に含まれる酵素でこれらの臓器の傷害をみる検査です。
ヒト脳性ナトリウム
利尿ペプチド(BNP)
M:15.0 pg/mL以下
F:30.0 pg/mL以下
心臓に負担がかかると心臓から分泌されるホルモンです。
心疾患の予測や状態を判断する情報となり、心不全の経過観察中の精密検査の必要性や治療開始の判断のためにも有用な検査です。
前立腺特異抗原
(PSA)
4.00 ng/mL以下 前立腺に特異的なたんぱく質の一種です。PSAは健康な時にもわずかに血中に存在していますが、前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺癌の時に大量のPSAが血液中に流出します。これらの疾患の早期発見に有用な検査です。
遊離トリヨードサイロニン
(F-T3)
2.0~4.5 pg/mL 甲状腺から分泌されるホルモンで甲状腺機能の指標です。
遊離サイロキシン
(F-T4)
0.7~1.8 ng/dL
甲状腺刺激ホルモン(TSH) 0.30~4.50 μIU/mL 甲状腺ホルモンの分泌を調整しているものです。

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尿検査

一般検尿 基準範囲および臨床判断値 この検査で何がわかるか
PH

4.5 ~ 7.5

尿の酸性・アルカリ性の程度を調べる検査です。食事や運動によって幅広い変動がみられます。
ブドウ糖定性及び
半定量(GLU)
(-) 尿に糖が出ているかどうかの検査です。
蛋白定性及び
半定量(PRO)
(-) 尿に蛋白が出ているかどうかの検査です。
潜血(BLD) (-) 尿に血液が混ざっているかどうかの検査です。
ケトン体(KET) (-) 脂肪がエネルギーとして多く消費されたときに産生されるケトン体が尿に出ているかどうかの検査です。
亜硝酸塩(NIT) (-) 尿中に細菌が多く存在しているかどうかの検査です。
白血球(LEU) (-) 腎臓から尿道までの尿の通過経路の炎症の有無をみる検査です。
ビリルビン(BIL) (-) 黄疸のときに増加するビリルビンが尿に出ているかどうかの検査です。
ウロビリノーゲン
(URO)
(±) 通常は±です。黄疸と関連する検査ですが、激しい運動の直後や疲労、便秘時に陽性になることがあります。
比重(SG) 1.005 ~ 1.030
尿の濃さの指標となります。
尿沈渣(SEDI) RBC:2個/HPF以下
WBC:5個/HPF以下
円柱は検出されず
尿中の有形成分(赤血球、白血球、円柱、上皮細胞等)を顕微鏡で調べる検査です。腎臓、尿管、膀胱など尿路系の状態がわかります。
便ヘモグロビン
(ベンHGB)
(-) 便に血液が混じっているかを調べる検査です。


この資料は主要検査項目の基準範囲とこの検査で何がわかるかを解説したものです。これ以外の検査に関すること、結果の判断などについては、担当医にご相談くださいますようお願いいたします。

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