神経機能検査

脳波検査

目的

頭皮上に電極を装着し、脳の神経細胞の電気的活動を記録する検査です。 。

方法

  1. ベッドに仰向けになっていただきます。(ヘアウィッグ・ヘアアクセサリー・イヤリング・ピアス等は外していただきます)
  2. 頭全体に24個の小さな電極を、脳波用のペーストを使用して装着します。(ペーストは水溶性のクリームで、体の害になるものは含まれておりません)
  3. ベッドに横になったまま、目を閉じていただいて脳波の記録をします。開閉眼(目を開けたり閉じたりする)・光刺激(ストロボスコープが繰り返し光る)・過呼吸(3分間深呼吸をする)といった刺激に対する脳波の反応をみることもあります。
  4. そのまま記録を続け、自然にうとうとと眠りに入る脳波を観察できることが望ましいです。睡眠時と、さらに睡眠から目が覚めるまでを記録して検査は終了です。

注意点

  • 前日はできるだけ洗髪をし、整髪剤をつけずにお越しください。
  • 電極の装着にペーストを使用します。検査後ふき取りますが、洗髪台の用意はありませんので、気になる方は院内のヘアサロンをご利用ください。ヘアサロンのご利用料は各自の負担となります。
  • 検査では睡眠時の記録も重要です。小さなお子様の場合、検査時に眠れるよう前日は遅く就寝し、当日は早めに起きて寝不足の状態でお越しください。また、来院までは、なるべく寝かさないようにしてください。事前に睡眠導入剤使用の指示があった場合は、検査予約時間の1時間前を目安にご来院をお願いします。
  • 状態によっては検査を行うことができない場合がありますので、ご了承ください。
  • 電気刺激を与えることはありません。痛みは一切はありませんのでリラックスして検査をお受けください。
  • お食事、お薬は普段どおりで結構です。

所要時間

60分
(お子様の場合、60分以上かかることもあります)

よくある質問

Q. 痛みはありますか?
A. 電気等が流れたりするわけではなく、痛みは全くありません。

Q. 検査時の格好で気をつけることはありますか?
A. 服などを脱ぐ必要はありません。腕時計やネックレスもつけたままで構いません。
頭皮と耳朶に電極を装着するので、ヘアゴム、ピン、イアリング、ピアス等ははずしていただきます。

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反復睡眠潜時検査(MSLT)

目的

日中の眠気や入眠状態を評価します。

方法

脳波や筋電図、呼吸のセンサーを装着し、2時間ごとに5回、入眠する様子を記録します。

検査所要時間

8時40分~17時30分頃までです。2時間ごとに5回(1回につき20~30分程度)測定し、昼食時を除き空き時間も検査室で待機していただきます。

検査前後の注意事項

  • 検査前の服薬は担当医の指示に従ってください。
  • 検査施行の一週間前から「睡眠日誌」を記録していただき、検査当日に検査室に提出してください。
  • 検査待ち時間に覚醒を維持するため、可能であれば付き添いの方に来てもらってください。
  • 検査当日は過度な運動は避け、アルコールやカフェイン含有飲料を摂取しないようにしてください。

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筋電図検査【神経伝導検査/針筋電図】

目的

神経や筋肉の状態を評価し、障害部位や障害の程度を調べます。

方法

神経伝導検査は、末梢神経を体表から電気刺激し、皮膚上に貼った電極から導出される波形を解析します。
針筋電図は、筋肉に針を刺し、安静時および力を入れて頂いた場合の筋肉の反応を見ます。

検査所要時間

30分~1時間程度です。

検査前後の注意事項

  • 検査当日は腕(肘上)や足(膝上)を出しやすい服装で来てください。
  • 心ペースメーカーを使用している場合や、抗血栓薬(ワーファリン等)を服薬している場合は検査前に申し出てください。

よくある質問

Q. 痛みはありますか?
A. 神経伝導検査は神経を電気で刺激するので、電気刺激のマッサージのような感じです。針筋電図は筋肉に針(採血の針より細い)を刺します。針からは電気が流れるわけではありません。感じ方は人により違いますが、どちらも多少痛みを伴います。

Q. 針を刺した部分は検査後どうしたらいいですか?
A. 針を刺してもほとんど出血はなく、入浴等いつも通りに過ごしてもらって問題ありません。

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脳誘発電位検査【体性感覚誘発電位検査(SEP)/聴性脳幹反応検査(ABR)】

目的

SEPは、末梢神経、脊髄、脳を通る感覚神経のどこに機能障害が存在するかを調べます。
ABRは、耳から音刺激を与え、その刺激が聴神経や脳幹までうまく伝わっているかを調べます。

方法

SEPは、頭、首、肩、腰、背中などに電極を装着してベッドに仰向けに寝ていただき、上肢の場合は手首、下肢の場合は足首に繰り返し電気刺激を与えて反応を記録します。
ABRは、頭と耳朶に電極を装着してベッドに仰向けに寝ていただき、ヘッドホンで「カチカチ」というクリック音の刺激を与えます。聴力検査と違ってボタンを押すなどの操作はありませんので、検査中は眠ってしまって構いません。

検査所要時間

SEPで約1時間、ABRで約30分です。場合によっては長くかかる可能性があります。

よくある質問

Q. 痛みはありますか?
A. SEPは末梢神経を電気で刺激するので、多少の違和感や不快感を伴います。しかし、それほど強い刺激ではないので検査中に刺激に慣れることが多く、人によっては眠れる場合もあります。ABRは、痛み等はまったくありません。

Q. 上肢と下肢のSEPを同じ日に検査することはできますか?
A. SEPは検査時間が長めで、痛みを感じる場合もあるため、上肢と下肢の両方を行う場合はできるだけ別の日に施行します。

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