3種類(赤血球、白血球、血小板)の血液細胞の数と、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値を自動分析装置で測定しています。これらを調べることで、貧血や感染症、出血傾向等を評価し、全身状態をみる検査です。
また、必要に応じて、臨床検査技師が顕微鏡で異常な細胞がないか、形態の観察をしています。
白血球は、好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球の5種類に分けられ、それぞれの割合(%)や異常細胞の有無を調べることで、様々な病態の把握や、白血病等の血液疾患の診断に役立ちます。
検査項目 | 測定機器 | |
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血球算定検査 | 白血球数(WBC) 赤血球数(RBC) 血色素量(HGB) ヘマトクリット(HCT) 平均赤血球容積(MCV) 平均赤血球ヘモグロビン量(MCH) 平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC) 血小板数(PLT) 網赤血球数(RET) |
XN-9100 |
形態学的検査 |
白血球百分率 1.好中球 2.リンパ球 3.単球 4.好酸球 5.好塩基球 |
末梢血に質的、量的異常が認められた場合、血液を造る工場である骨髄の検査を行なうことがあります。採取した骨髄では、細胞数の算定、形態の観察や、さらに細胞機能検査や遺伝子・染色体検査を実施する場合もあり、血液疾患等の診断や治療効果の判定に役立ちます。
検査項目 | 測定機器 | |
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凝固検査 | 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) プロトロンビン時間(PT) フィブリノゲン量(FNG) 凝固因子 |
CN-6000 |
アンチトロンビン(AT) トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体(TAT) プロテインC(PC) |
STACIA |
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線溶検査 | フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP) Dダイマー 可溶性フィブリン(SF) プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC) |
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その他凝固検査 | 凝固因子インヒビター クロスミキシングテスト 血小板凝集能 出血時間 |
白血病などの造血器腫瘍には、特異的な遺伝子変異をもつ病型が存在します。これらの遺伝子変異の検出は病型の判定や治療のモニタリングに有用です。
当検査室では、 以下の遺伝子検査を行っています。
遺伝子 | 測定法 |
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Major-bcr/abl | RT-PCR法 |
minor-bcr/abl | RT-PCR法 |
PML/RARα | RT-PCR法 |
AML/MTG8 | RT-PCR法 |
JAK2 V617F,CALR JAK2 exon12, MPL |
Quenching Probe法 |
FLT3/ITD | PCR法 |
その他の検査として、以下の検査を実施しています。