ホルター心電図

目的

携帯電話ほどの大きさの記録機(レコーダー)を装着して、通常通りの生活をしていただき、心電図を長時間記録する検査です。心拍数の変化、不整脈の発生頻度や虚血性変化を調べて、自覚症状との対比を明らかにすることができます。
不整脈としては、心室性や上室性の期外収縮・頻拍症、心房粗動・細動、洞停止、洞房ブロック、房室ブロックなどの診断に用いられます。
虚血性心疾患では、運動により誘発される労作性狭心症、異型狭心症のように夜間~早朝に多く生じる病気の診断に有用です。発作性の不整脈や狭心症を毎日生じる場合には、発作時の心電図変化を検出することができますが、記録が23時間に限られるため発作頻度が低い場合は検出できません。

ホルター心電図

方法

前胸部に電極を数枚貼り付け、レコーダーにつなげてベルトで腰に固定し、服を着ていただきます。その際、皮膚の余分な角質を取り除くため、電極を装着する部位に、研磨剤入りのクリームを塗り、皮膚をこすります。
心電図記録中は、行動や症状を行動記録用紙に記入していただきます(就寝・起床・食事・薬・トイレなど)。

所要時間

機械の装着には15分程度かかります。翌日は、記録開始の一時間前(機械装着23時間後)に来院していただき、機械を外します。取り外しには5~10分程度かかります。

注意点

  • 鎖骨付近に電極を装着しますので、胸の大きくあいた服は避けてください。
  • 装着中に運動制限する必要はありません。但し、多量な汗をかくような運動は、電極がはがれますのでお避けください。
  • シャワー、入浴はできません。足を洗う、または洗髪は大丈夫です。機械に水がかからないようにしてください。
  • レコーダーは精密機械ですので、床に落としたり、ぶつけたりしないでください。
  • 電気毛布・電気シーツ・ホットカーペット・携帯電話・電子レンジなど、電源が入った電化製品は電気ノイズを発生しますので、胸や電極、レコーダーに直接当てないようにしてください。
  • 胸部に装着した電極や、テープを外すと正確な解析ができません。皮膚の弱い方は電極やテープでかぶれる場合があります。
  • 翌日は必ず来院し、機械をご返却ください。

検査結果

結果が出るのは循環器内科外来の方は通常7~10日間後です。その他の診療科の方は約1ヵ月後です。

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