神経機能検査
誘発電位検査【体性感覚誘発電位検査(SEP)/聴性脳幹反応検査(ABR)】
目的
感覚刺激により誘発される脳や神経の反応を測定する検査で、体性感覚誘発電位検査(SEP)と聴性脳幹反応検査(ABR)があります。
体性感覚誘発電位検査(SEP)は、上肢または下肢の神経に電気刺激を与え、末梢神経から脊髄、脳までの反応を記録する検査です。
聴性脳幹反応検査(ABR)は、ヘッドホンで音刺激を与え、脳幹部に生じる電位を頭皮上より記録する検査です。
方法
【体性感覚誘発電位検査(SEP) 】
- ベッドに仰向けになっていただきます。
- 神経の伝導路に沿って記録用の電極を装着します。上肢と下肢で装着する部位が異なりますが、例えば鎖骨上窩・腰椎・胸椎・頸椎・頭皮上などです。
- 上肢の場合は手首に、下肢の場合は足首に電気刺激をします。比較的弱い電気刺激を1000回行うことを数回繰り返して測定します。
- 神経を皮膚上より電気刺激するため、多少の痛みや不快感を伴います。検査で使用する電気刺激の強さは、安全で問題の無い範囲です。痛みや障害があとに残ることはありませんので、ご安心ください。
- 測定中は安静にして、できるだけ体の力を抜いていただくことが重要です。リラックスして検査をお受けください。
【聴性脳幹反応検査(ABR) 】
- ベッドに仰向けになっていただきます。
- 頭皮上と耳朶に記録用の電極を装着し、ヘッドホンをつけます。
- ヘッドホンからの「カチカチ」というクリック音を聞いていただき、測定します。
- 測定中は安静にして、できるだけ体の力を抜いていただくことが重要です。痛みはありませんので、リラックスして検査をお受けください。
注意点
- 心臓ペースメーカーやICD挿入後の方はお申し出ください。
- お食事、お薬は普段どおりで結構です。検査時に鎮静薬を使用する場合は、担当医の指示に従ってください。
所要時間
30分~60分(検査内容によって異なります)
